宝石の宝箱

宝石の宝箱

宝石と宝玉の宝箱 第5話

5月 緑柱石と南海のラグーン皐月(さつき)は深呼吸した。乾いた空気が鼻孔の奥にながれて体中の空気の湿度を半分は消し去っていった感じがする。南カリフォルニアは、日差しが日本より強くサングラスが必要だ。澄み切った青空とサンタモニカの海を見ながら...
宝石の宝箱

宝石と宝玉の宝箱 第4話

4月 桜の季節とピンクダイヤモンド藤次郎は衣笠山にもほど近い平野神社を散歩していた。「枝垂桜ももうすぐ満開やなあ」 京都にも桜の季節がきました。桜は日本を代表する花のように言われてますが、日本で「花は桜」とイメージされるようになったのは平安...
宝石の宝箱

宝石と宝玉の宝箱 第3話

3月 青い湖のほとりで夏の終わり、真紀は、湖畔で一人すわって泣いていた。先日、3年付き合った太郎と破局しその時妊娠していたのに堕さざるをえなかった。太郎の家は裕福だった。付き合い初めにダイヤのネックレスもおくってくれるくらい。1ct(カラッ...
宝石の宝箱

宝石と宝玉の宝箱 第2話

2月に降る雨、紫の慈雨夕子は、先週末の夜も飲んだくれていた。最近、コンペで他社に今一歩およばず契約を逃してやけ酒を飲むことが多くなった。傘もなくずぶ濡れで帰ってきた日もあった。「向かないのかな」そうそう夕子は、日本橋にある中堅の広告会社でW...
宝石の宝箱

宝石と宝玉の宝箱 第1話

1月の(柘榴)ザクロ木石留依は中学の頃は友達からよく「トメ」、「トメちゃん」と呼ばれた。周りの子が漢字の一文字目を見て、“うちのおばあちゃんと同じ“、とからかったのが最初で、いつしか本名のルイでなくみんなそう呼ぶようになった。母の依子は“お...